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その業務、本当に人がやる必要がありますか?自動化候補の見つけ方

執筆者の写真: Trigger株式会社
Trigger株式会社
8月28日
読了時間: 11分


その業務、本当に人がやる必要がありますか?

「業務を効率化したいけれど、何から自動化すればいいのか分からない」


DXや業務改善を進める中で、こうした悩みを持つ企業は少なくありません。


最近では、AIや各種SaaS、業務システムなど、業務を自動化するための選択肢も増えています。


しかし、


「AIで何ができるか」

「どのツールを導入するか」


から考え始めると、本当に改善すべき業務を見失ってしまうことがあります。


Triggerでは、自動化を考えるとき、


「この業務は自動化できるか?」ではなく、「この業務に人間のエネルギーを使う必要があるか?」


という視点から考えます。


人がやる必要のない仕事を仕組みに任せる。

そして、人にしかできない仕事へ時間とエネルギーを戻す。


この記事では、業務の中から自動化候補を見つけるための考え方と、どこまで自動化すべきかを判断するポイントについて解説します。




■ 目次




「自動化できる仕事」を探すことから始めない


業務自動化という言葉を聞くと、


「AIでできないか」

「RPAを入れられないか」

「システム化できないか」


と、技術から考えてしまいがちです。


しかし、本来の目的はツールを導入することではありません。


自動化によって、


  • 人が使っている時間を減らす。

  • ミスを減らす。

  • 心理的な負担を減らす。

  • 業務のスピードを上げる。

  • そして、人がより価値の高い仕事に集中できる状態をつくる。


ことが目的です。


だからこそ最初に見るべきなのは、技術ではなく業務そのものです。


「この仕事に、本当に人間が関与する必要があるのか」


という問いを持つことで、自動化候補が見つけやすくなります。



自動化候補になりやすい業務の特徴


自動化候補になりやすい業務の特徴

自動化候補になりやすい業務には、いくつか特徴があります。


まず分かりやすいのが、


単調な作業であり、その作業自体が成果へ大きく影響しないもの。


です。


ただし、成果へ直接影響しないからといって、なくせるとは限りません。


例えば、


  • 情報を入力する。

  • 数字を集計する。

  • 決められた場所へ転記する。

  • 通知を送る。

  • データを整理する。


といった業務です。


一つひとつは必要ですが、その作業を人が行うこと自体には大きな価値がない。


こうした業務を自動化できると、組織全体の生産性へ大きなインパクトを与えられる可能性があります。


また、『毎日』『毎週』『毎月』など、


一定期間ごとに繰り返している業務


も自動化候補です。


そしてもう一つ、分かりやすいのが情報伝達です。


例えば、


ある事象が発生したら担当者へ知らせる。

特定のステータスになったら別のシステムへ情報を送る。

期限が近づいたら通知する。

入力された情報を別部署へ共有する。


といった、


「ある情報を受け取り、別の場所へ届ける」


という仕事です。


このような業務は、人が間に入らなくても成立するケースが多くあります。



「条件分岐が多いから人が必要」は、本当にそうか


自動化候補を探していると、


「この仕事は判断が必要だから自動化できない」


という話が出ることがあります。


確かに、人にしかできない判断は存在します。


しかし、


条件が多いことと、人間にしか判断できないことは同じではありません。


例えば、


Aならこの処理。

Bなら別の処理。

CとDの条件を満たしたら担当者へ確認。

一定額を超えたら承認が必要。


といった処理です。


一見すると複雑なので、


「経験のある担当者でなければできない」


と思われていることがあります。


しかし、その判断を細かく分解してみると、実際には一定のルールに基づいて処理している場合があります。


こうした業務は、むしろ条件を整理し、システマチックに運用できる体制をつくることで、大きな効率化につながる可能性があります。


例外が多い業務も同じです。


「例外が多いからシステム化できない」


のではなく、


例外が多いからこそ、ルールを整理して仕組みに任せる価値が高い


場合があります。


大切なのは、


本当に人間の判断なのか。

それとも、まだルールが整理されていないだけなのか。


を分けて考えることです。



自動化の切り口は「情報の入口」まで遡って探す


自動化の切り口は、情報の入口まで遡る

Triggerでは、自動化やシステム化を考えるとき、


「その情報は、そもそもどこから入ってきているのか」


まで遡ることを大切にしています。


例えば、

担当者がExcelへ数字を入力している。

という業務だけを見ると、


「Excelへの入力を効率化しよう」


という発想になります。


しかし、その数字が、


  • 別のシステムから取得しているのか。

  • メールで送られてくるのか。

  • フォームから入力されているのか。

  • 誰かが紙を見ながら入力しているのか。


によって、改善方法は変わります。


もし情報の発生地点から直接取得できるのであれば、


そもそも人が転記する工程自体をなくせる


かもしれません。


業務改善では、目の前で人が行っている作業だけを見るのではなく、


情報が発生してから、最終的に使われるまでの流れ


を見ることが重要です。


自動化の切り口は、現在の作業そのものではなく、その前段階に隠れていることがあります。



「時間がかかる仕事」だけが自動化候補ではない


自動化を考えるとき、


「一番時間がかかっている仕事は何か」


を調べることがあります。


これは重要な視点です。


しかし、Triggerでは時間だけでは不十分だと考えています。


例えば、請求や報酬計算など、金銭に関係する業務です。


実際の作業自体は、


数字を数える。

掛け算をする。

合計する。


といった単調な作業であることも少なくありません。


ところが、


消費税。

割引。

インボイス。

個別条件。

例外的な報酬。


などを考慮すると、確認事項が一気に増えます。


さらに、


間違えたときの影響が大きい。


という特徴があります。


そのため、作業そのものは単純でも、


「間違っていないか」


を何度も確認する必要があります。


小規模な事業者などでは、間違いが発生していても気付けない可能性もあります。


つまり、


作業時間だけを見ると小さいのに、心理的な負荷とリスクは大きい。


という業務です。


こうした仕事は、自動化の効果が非常に大きい領域だと考えています。



「常に気にしておく仕事」も、大きな負荷になる


時間だけでなく、精神的負荷とリスクを見る

もう一つ見逃されやすいのが、


頻繁に確認したり、忘れないように気にしておかなければならない仕事


です。


例えば、


いつ発生するか分からない。

しかし、発生したらすぐ対応しなければならない。

一定のタイミングを逃してはいけない。


そのため担当者が、


「そろそろ確認しないと」

「まだ大丈夫かな」


と気にし続けている。


この状態では、実際に作業している時間以上に、人の集中力を消費しています。


こうした業務は、


  • 条件を満たしたら自動で処理する。

  • 必要なときだけ通知する。

  • 週次・月次で処理結果をレポートする。

  • 異常があるときだけ人へ知らせる。


といった仕組みに変えられる可能性があります。


自動化によって減らせるものは、作業時間だけではありません。


「覚えておかなければならない」という負担そのものを、仕事から切り離す。


ことにも大きな価値があります。



人がやる価値の高い仕事は、慎重に自動化する


一方で、


「自動化できるなら、できるだけ自動化した方がいい」


とは考えていません。


特に慎重に判断したいのが、


人がやること自体に価値がある仕事


です。


例えば、


  • 見込み顧客とのコミュニケーション。

  • 既存顧客との対話。

  • 相談対応。

  • 関係構築。

  • 提案。


などです。


現在では、チャットボットだけでなく、AIによる音声対応なども可能になっています。


もちろん、


よくある問い合わせへの回答。

情報の確認。

日程調整。

定型的な案内。


など、コミュニケーションの中にも自動化できる部分はあります。


雑多なコミュニケーションコストを減らす目的でテクノロジーを使うことも有効です。


しかし、


顧客との関係そのものをつくる部分まで、安易に自動化するべきではない


とTriggerでは考えています。


関係構築は、人だからこそ生み出せる価値が非常に大きい領域です。


その時間まで削るのではなく、


それ以外の業務を効率化することで、人が顧客と向き合う時間を確保する。


という考え方が重要です。



業務が固まっていないことは、自動化できない理由ではない


「まだ業務フローが固まっていないので、自動化はできない」


ということもあります。


もちろん、頻繁に変化する業務を急いで固定してしまえば、使いづらい仕組みになる可能性があります。


一方で、


自動化やシステム化を考えること自体が、業務を整理するきっかけになる


こともあります。


誰が。

いつ。

何をするのか。

どんな条件で処理が変わるのか。

例外は何なのか。

どこで確認が必要なのか。


を整理しなければシステムはつくれません。


その過程で、


曖昧だったルールを明確にする。

担当者ごとに違っていた方法を統一する。

不要な工程をなくす。


ことができます。


つまり、


「業務が固まっていないから自動化できない」


ではなく、


自動化を検討することで、業務を固められないか

という視点も持つことができます。


<関連記事>



頻度が低い業務でも、自動化する価値はある


実施頻度も、自動化を判断する一つの基準です。


年に1回しか発生しない業務のために大掛かりなシステムをつくるのであれば、投資対効果が合わない可能性があります。


ただし、


頻度が低い=自動化する価値がない


とも限りません。


例えば月に1回しか発生しない業務でも、


毎月必ず確認しなければならない。

忘れると大きな問題になる。

担当者が毎月覚えておかなければならない。


のであれば、


自動で処理し、週次や月次で、「今月も正常に処理されています」というレポートだけ受け取れる状態にすることで、業務そのものを人の頭から切り離せます。


頻度だけでなく、


人がその業務をどれだけ気にし続けなければならないか


まで見ることが重要です。



自動化候補を見つける簡単な方法


自社の業務から自動化候補を探したい場合は、最初から難しく分析する必要はありません。


まず、


時間を使っている業務を3〜5個


書き出します。


次に、


精神的な負荷が高い業務を3〜5個


書き出します。


ここで重要なのは、両方を見ることです。


時間は短いけれど、絶対に忘れられない。

ミスできない。

頻繁に確認する必要がある。


という仕事も候補に入れます。


そのうえで、それぞれについて、


  • 人がやる価値があるか。

  • 一定のルールで処理できないか。

  • 情報はどこから入ってくるのか。

  • 前後工程とまとめて変えられないか。

  • なくすことはできないか。


を考えます。


そして、


  • 人がやる

  • 標準化する

  • 自動化する

  • 他に任せる

  • なくす


に分けていきます。


<関連記事>



自動化して終わりではない。「浮いた時間を何に使うか」まで考える


自動化で生まれた時間を、どこへ戻すか

自動化に成功すると、


作業時間が減ります。

ミスも減ります。

コストも下がるかもしれません。


しかし、そこで終わってしまうと、自動化の効果を十分に活かせないことがあります。


例えば、


「毎月20時間かかっていた仕事を5時間にできました」


という成果が出たとします。


ここで重要なのは、


では、浮いた15時間を何に使うのか。


ということです。


  • 社員がより顧客と向き合う。

  • サービス品質を上げる。

  • 新しい企画を考える。

  • 営業活動を増やす。

  • 教育へ時間を使う。

  • 新しい事業へ挑戦する。


自動化によって生まれた余力を、次の価値へ変えて初めて、組織全体の生産性が上がります。


Triggerでは、


自動化やシステム化がうまくいく企業は、「何を削減するか」だけでなく、「削減したものを何に使うか」まで見えている


と考えています。


人件費を削るためだけに効率化するのではなく、効率化によって生まれた時間や利益を、


顧客へ還元する。

サービスの品質を上げる。

より多くの人へ価値を届ける。


という「その先」まで考える。


そこまで設計されて初めて、自動化が経営成果につながっていきます。



まとめ|自動化は、人間のパワーを最大化するために使う


自動化する業務を探すとき、


「何が自動化できるか」


だけを見る必要はありません。


単調だけれど必要な仕事。

一定期間ごとに繰り返す仕事。

情報を別の場所へ伝達する仕事。

条件によって処理を分ける仕事。

時間は短くても、常に気にしておかなければならない仕事。


こうした業務の中には、人が担わなくてもよいものが数多くあります。


一方で、


  • 顧客との関係構築。

  • 複雑な判断。

  • 提案。

  • 創造性。


など、人が担うことで価値が生まれる仕事もあります。


大切なのは、自動化率を高めることではありません。


人が使うエネルギーの配分を変えることです。


仕組みやテクノロジーを使うのは、人間のパワーを小さくするためではありません。


人間のパワーを、本当に価値を生み出す場所で最大化するためです。


そして、自動化で生まれた時間や利益を何に使うのかまで考える。


そこまで含めて設計することで、自動化は単なる業務効率化ではなく、会社全体の生産性やサービス品質を高める仕組みになります。

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