「できる人がやればいい」をやめた。Triggerが仕組みから組織を考える理由


「できる人がやった方が早い」
事業を始めたばかりの頃、私自身もそう考えていました。
実際、少人数で事業を動かしていると、その判断が正しい場面はたくさんあります。
経験のある人がやった方が早い。
得意な人に任せた方がミスも少ない。
わざわざ誰かに教えるより、自分でやってしまった方がいい。
短期的に見れば、とても合理的です。
一方で、会社や事業を長く成長させていくことを考えると、それだけではどこかで限界がきます。
Triggerが今、組織を考えるときに「誰がやるか」よりも「どう回るか」を重視しているのは、そんな経験が原点にあります。
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■ 目次
「自分だからできる仕事」は、拡張するのが難しかった
私が事業を始めた頃は、ダンサーやインフルエンサーに関わる仕事など、比較的属人性の高い領域を中心に活動していました。
外部顧問としてダンススタジオやタレント事務所などに関わることもありましたが、そこで一つのジレンマを感じるようになります。
自分自身が提供している価値を、そのまま別の人へ渡すことが難しかったのです。
自分の経験、感覚、判断、人間関係。
こうしたものが価値になっている仕事では、「自分ができること」を増やしても、それがそのまま組織の力になるとは限りません。
自分の能力が高くなればなるほど、自分に仕事が集まる。
それでは、自分自身のキャパシティが事業の上限になってしまいます。
この課題を強く意識するようになり、物流事業へ参入した10年ほど前には、経営において明確に**「スケーラビリティを重要視する」**という考えを打ち出すようになりました。
「できる人に任せる」だけでは、強い組織にはならない

もちろん、すべての仕事を誰でもできる状態にする必要はありません。
人にしかできない仕事もあります。
しかし、本来は仕組みで解決できる仕事まで、特定の人の能力に頼ってしまうと、少しずつ組織がその人へ依存していきます。
仕事が早い人には、さらに仕事が集まる。
判断できる人には、さらに判断が求められる。
気がつけば、
「この人がいないと回らない」
という状態ができあがります。
優秀な人がいること自体は、もちろん組織にとって大きな力です。
ただ、その人の優秀さに組織そのものが依存してしまえば、それは別のリスクになります。
だからTriggerでは、個人の能力だけを見るのではなく、
どうすれば、その仕事が自然に回る状態をつくれるか
を考えるようにしています。
ミスは、本当に「その人の問題」なのか
組織ではよく、
社員がミスをする
↓
上司が注意する
↓
本人が気をつける
ということが起こります。
もちろん、人が原因のミスもあります。
ただ、私はそれ以上に、仕組みの問題で起きているミスもかなり多いと考えています。
間違えやすい入力画面になっている。
判断基準が人によって違う。
必要な情報が必要なタイミングで届かない。
確認すべき項目が多すぎる。
同じ内容を何度も入力しなければならない。
こうした状態でミスが起きたときに、
「次から気をつけてください」
だけで終わらせても、根本的な解決にはなりません。
むしろ考えるべきなのは、
そもそも、そのミスが起こりにくい仕組みにできないか。
ということです。
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良い仕組みは、働く人のストレスを減らす
私が仕組み化を重要だと考えている理由は、単に業務を速くしたいからではありません。
良い仕組みがあれば、そこで働く人の無駄なストレスを減らすことができます。
「これで合っているのかな」
「前回どうやったっけ」
「間違えたら怒られるかもしれない」
「誰に確認すればいいんだろう」
本来なら必要のないところで、人は多くのエネルギーを使っています。
こうした小さなストレスを仕組みによって減らすことができれば、その分のエネルギーを別の場所へ使うことができます。
顧客とのコミュニケーション
企画
判断
提案
新しい挑戦
その人にしかできない仕事
私たちは、そこにこそ人の時間を使うべきだと考えています。
人が才能を発揮できる組織をつくりたい
仕組み化という言葉には、ときどき「人を減らす」「人の仕事を機械へ置き換える」という印象があります。
Triggerが考えているのは、少し違います。
人がやらなくてもいいことを、できるだけ仕組みに任せる。
そして、人にしかできないことへ、もっと人の力を使う。
そのための仕組み化です。
私は、人は自分の才能を発揮しているときが一番輝くと思っています。
本来得意ではない確認作業や、単純な転記、意味の薄いルールに追われて疲弊するよりも、その人が持っている強みを発揮できる仕事に時間を使った方がいい。
それは働く人にとっても良いことですし、結果として組織も強くなります。
だからTriggerでは、組織を考えるとき、
「次は誰を採用するか」
だけではなく、
「今ある仕事は、本当にこの形である必要があるのか」
から考えます。
誰かが頑張らなければ回らない組織ではなく、良い仕組みが人を支え、そのうえで一人ひとりが自分の力を発揮できる組織。
それが、私たちが目指している組織の形です。
まとめ|仕組みは、人の代わりではなく、人を支えるもの
「できる人がやればいい」という考え方は、決して間違いではありません。
事業の立ち上げ期には、それが最も合理的なこともあります。
ただ、それを組織の前提にしたまま事業を拡大していくと、成長するほど特定の人への依存も大きくなります。
だからこそTriggerでは、
既存のリソースを最適化してから、人を増やす。
そして、
人の注意力や努力に頼る前に、仕組みで解決できないかを考える。
という順番を大切にしています。
仕組みは、人の代わりになるためのものではありません。
人が余計なストレスから解放され、本来持っている才能を発揮するための土台です。
人と仕組みの両方が、それぞれ得意なことを担う。
そんな組織をつくることが、結果として強い会社につながると私たちは考えています。



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